名古屋電機工業株式会社（本社：愛知県あま市／代表取締役社長：服部高明、以下「当社」）は、トンネル内や道路路面への情報投影を目的とした投影装置を新たに開発しました。2025年5月から高速道路や一般道路のインフラ管理・保守を担う道路管理者様向けに販売を開始します。当社従来の投影装置は、すでに新東名高速道路（伊勢原大山IC～新秦野IC間）のトンネル内に採用されており、天井部に注意喚起情報を映し出すことで、ドライバーの視認性向上に寄与しています。今回新たに開発した投影装置は、基本性能の向上に加え、納品までの期間を大幅に短縮します。

トンネル内では、構造上の制約から重量物の取り付けが難しく、情報板の設置が困難なケースも少なくありません。本製品は、そうした環境下においても、効果的な情報提供を可能とします。また、トンネル天井部は曲面構造となっているため、文字や図形を正しく投影するためには、現地での形状確認や角度調整を伴う見え方確認テストを複数回行う必要があり、ゴボ*製作に多くの手間と時間を要していました。そこで今回、当社が独自に開発した「ゴボ製作シミュレーションソフト」を活用することで、設置環境や投影面の条件を入力すれば、自動的に最適なゴボ製作データを生成できる仕組みを構築しました。これにより、ゴボ設計から納品までの期間を当社比で約1/5に短縮するとともに、現地での確認作業が不要となり、通行規制の最小化も実現しました。（*ゴボ：光源が透過することにより文字やイラストが投影されるプレート）

さらに、基本性能については以下の点で向上を図っております。
●明るさ：従来比 約20％ 向上
●表示色：15色の中から最大4色を選択可能（従来は白の単色）
●制御方法：LAN接続による個別表示制御（従来は情報板連動のみ）

また、本製品はトンネル天井部だけでなく、道路路面への投影にも対応しており、夜間工事規制時の出口誘導など、活用の幅がさらに広がっています。現時点では固定設置型としての提供となりますが、今後は可搬型の展開も視野に入れて開発を進めてまいります。

当社はこれからも、現場のニーズに寄り添いながら、安全・安心な社会インフラの実現に貢献する製品開発を推進してまいります。

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