名古屋電機工業株式会社

ダム放流警報システム第1号システム (1973)

ダムから水が放流されると、河川の水位が急上昇して、下流にいる釣り人や川で遊ぶ人々にはとても危険です。ダムの放流を知らせ、彼らを水難事故から守るための情報板が必要ではないでしょうか。当社のイメージが、情報提供装置のメーカーとして定着し始めてきた当時、当社からのそんな働きかけにより、新たな情報板が生まれました。

まず、川の近くにいる人すべての目にとまるように、どの方向からも表示文字が見えるようにすることになりました。ユーザーからは、電光板を3面使って3方向から見えるようしてはどうかという話がありましたが、3面にすると価格も3倍になってしまうため、文字を回転させる円形の電光板を提案しました。しかし、表示文字をスクロールさせることは、当時の技術では非常に高価になってしまうため、表示部そのものを回転させることになりました。

まずは模型を作り、表示部の寸法と回転速度を決定。回転駆動を決めるときには、技術者がデパート屋上の遊園地に遊具を見に行きました。そして車を参考にして表示部を横に回す旋回方式としました。電動機と電動歯車は、10年の耐久性を考慮し、4倍の余裕を持って設計されました。

この1号機は長野県のダムに設置されました。2度の更新を経ながら、現在も河川流域の人々に情報を与えています。

この1号機以降、360°視認可能なスクロール式の電光板を開発し、好評を得て全国各地に設置されるようになりました。

当社の最新の河川情報駐車場案内システムは、こちらからご覧ください。

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